アウトドアとインドアを”BORDERLESS”に。ColemanとMonrõが考える理想のライフスタイルを体現した新プロダクトライン、”INDIGO LABEL”を発表した。一部始終お伝えしたい。
INDIGO LABELという新しい提案
Colemanがとうとう本気を出した!この発表を聞いた時真っ先に感じた印象である。今まで私たちはアウトドアとインドアは相まみえることのないものと決めつけてボーダーラインを設けていたのか。その根本に提言を投げかけるかの如くローンチされた新プロダクトラインの名称は、”INDIGO LABEL(インディゴレーベル)”。
プロダクト全てがインディゴブルーを基調としており、アウトドアはもちろんインドアでの使用にも遜色のないデザインクオリティのラインナップである。インディゴブルーは日本語で言えば藍色。私達日本人にはどこか懐かしいノスタルジックな色味で、それでいてデザインは現在のライフスタイルにしっかりとフィットするものである。
Colemanといえばアメリカンコンサバティブなブランドイメージだが、今回は非常に垢抜けて洗練されたプロダクトとなっている。それもそう、ユニーク且つ洗練されたテキスタイルのアイテムで、キャンパーだけではなくライフスタイルに敏感な人々は必ず知っているMonro(モンロ)がコラボしているからである。
Coleman x Monrõのシナジー
極論、それぞれのブランドは相反するポジションに居たのではないかと思う。リーズナブル、コンサバティブ、定番といったワードが型にはまるColemanと、プレミアム、ユニーク、ハイスペックといった印象のMonrõ。両極端な両者の化学反応は凄まじいものであると容易に想像できるのではないであろうか。

Colemanはアウトドアアイテムのグローバルリーディングカンパニーである。そのR&Dプロセスを始めとするマーケットノウハウは卓越したものである。同社の質実剛健でリーズナブルなアウトプットは、多くの消費者に安心を提供している。

他方、MonrõはColemanが築いてきたキャンプマーケットに新しい風(=ファッション性)を吹き込んだ風雲児である。Monrõのファッショナブルで強烈なメッセージに影響されたアウトドアメーカーは少なくないのではないだろうか。Helinoxとコラボレーションするなど、機能性にも一切の妥協がなく、またたくまに名を馳せるブランドに成った。
会場は桜花爛漫な自由学園明日館
マーケットへ新たな風を吹き込まんとしている藍色の風雲児は、2016年3月28日、池袋は自由学園明日館で発表された。アメリカが生んだ世界屈指の建築の巨匠、フランク・ロイド・ライトが手がけたこの建造物は、INDIGO LABELを更に引き立たせるのにふさわしい場所である。明日館に植えられた大きなソメイヨシノの桜色が、インディゴブルーを更に引き立てる。
アウトドアマーケットが大きく変わるであろう今回のパーティーではモエ・エ・シャンドンが振る舞われ、フランスシャンパーニュ地方で開かれた社交パーティーのよう。クーラーはもちろんスチベル。これまでのアウトドアブランドとは一線を画す雰囲気であった。こんなパーティーが過去にあっただろうか。
INDIGO LABELプロダクツ
さて、そろそろ前置きの長さに腹を立てられかねないので肝心のINDIGO LABELを一部紹介する。今回発表されたものは以下の通りである。
- テント
- ヘキサタープ
- チェア(2種類)
- スリーピングバッグ
- レジャーシート
- バッグ・ケース(7種類)
- テーブルウェア(4種類)
- アパレル(3種類)
テント:IL TOUGH WIDE DOME IV/300
テントは”Coleman / Tough Wide Dome IV 300″をベースに、インディゴブルーを基調としたデザインが施されている。Monrõがコラボレーションしているので高価なのかと思っていたら¥46,000(税抜)。プライシングに関してはColemanベースのようである。キャンプ場では見かけないインディゴブルーは、フィールドで際立つこと間違いないであろう。
キャノピポールもインディゴブルーで、ディテールまでぬかりなくこだわりを感じるテントである。
ヘキサタープ:IL XP HEXA TARP/MDX
ヘキサタープは”Coleman / XP Hexa Tarp”をベースにINDIGO LABELオリジナルデザインが施されたものである。
クロスポール仕様となっているので、設営も容易に行うことができる。価格は¥23,000(税抜)
チェア:IL LAY CHAIR(DENIM)
このチェアとColemanの定番であるリゾートチェアの2種類がローンチされる。デニムのフェイクプリントが施されたポリエステル生地になっている。リクライニング機能も備わっており、藍色に包まれてゆったりと過ごすことができる。¥11,800(税抜)となっており、”Snow peak / Low Chair”や”小川キャンパル / ハイバックチェア”と同価格帯、同セグメント。
スリーピングバッグ:IL PERFORMER C5(NAVY)
正直なところ、今回一番感動したのはこのプロダクトかもしれない。ディスプレイもベッドにセットされているが、家で使用しても遜色のないデザインクオリティである。地味なシュラフが多い中、このスリーピングバッグはテント内の彩りをより華やかに演出してくれるであろう。私は家で使うのも想定している。友人が泊まりにきた時などにこれを出せば、ドヤ顔をできるのではないだろうか。
INDIGO LABELへの期待
アウトドアとインドアを”BORDERLESS”にすることによって、多くの人びとがアウトドアマーケットに参加されるのではないだろうか。アウトドアへの懸念の多くは、テント泊に対してのネガティブなイメージから来ることが多い。テント泊は不快、不潔、危険(!?)と言った意見である。
しかし、このような洗練されたインドアのニュアンスを備えたプロダクツは、そのような悪しきイメージを払拭するポテンシャルを秘めていると私は考える。家と同じ環境、もしくは親しい環境をアウトドアにも作ることによって、アウトドアへの垣根は解消されると推察するからである。まさにBORDERLESSである。
私もINDIGO LABELでインディゴブルーに染まったテントサイトを作りたいと思った。実際に明日館で展示されていたレイアウトは、キャンプ場にとっては異質の雰囲気を発していた。異質で居て親しみのある環境、その親しみはおそらくインドアの匂いがするからだと思う。
INDIGO LABELとともに、アウトドアライフを笑顔でスタートする人々が今から容易に想像することができる。発売が心から待ち遠しいものである。
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